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新たな取り組み

地震、津波、そしてそれに伴う原子力発電所の爆発という三重の苦しみを与えることになった東日本大震災の中で、飼育されていたペットだけでなく、ウマ、ウシ、ブタといった家畜の救出に際し、様々な場面で「命の線引き」が何度となく行われました。
福島原発警戒区域内に取り残された動物と向き合い公的機関による恒久研究施設の設置により、長期的なモニタリングをすることは、事故を起こした国の研究者としての責務ではないでしょうか。研究者と獣医師が復興・再生に向けた新しい取り組みについて考えます。

福島原発警戒区域内に取り残された動物とどう向き合うか 研究者と獣医師が復興・再生に向けた新しい取り組み

チェルノブイリが世界から注目されているのと同様に、福島は後世のために重要な研究の場として世界的に注目されており、そこに被ばくし続けて生きている牛が多数存在しています。この牛たちから情報を得ることは、研究者の責務と考えています。最初は旧警戒区域内で個別に活動していた岩手大学・北里大学・東北大学の主に獣医系や畜産系の研究者が協力し、原発事故被災動物と環境研究会が設立されました。
(「研究活動と目的」について詳しくはこちら)

被災農家とコミュニケーション

福島県は東北の被災地の中でも原発事故の影響を受け、抱えている問題や課題も他の地域とは大きく異なっています。
本研究会の獣医師やスタッフは、牛の症状の説明・処方・畜主でもできるケアの方法など幅広い活動を行うほか、被災農家ひとりひとりの思いや意見を伺い農家の不安や悩みを少しでも減すサポートをしています。
動物に語りかけ、残された”いのち”と向き合い、研究者が各々の立場から何が出来るかを考え、復興の架け橋となるコミュニケーションを形成することも本研究会の大切な活動のひとつです。

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想定外の混乱

原発20Km圏内の警戒区域には、震災前ウシ3,500頭、ブタ3万頭、ニワトリ67.5万羽がいたが震災の2か月後には推定でウシ1,300頭、ブタ200頭に減少したと報道されました。

想定外の震災、原発事故により人間の避難もままならない中で家畜の避難準備などできるはずもなく、農家は情報のほとんどない中で、生かすのか安楽死するのか、究極の選択を迫られました。

誰もいない警戒区域で、畜舎から逃げ出した豚が群れとなっていた(2011年11月撮影)
ダチョウが住宅地を闊歩していた(2011年12月撮影)

地震、津波、そしてそれに伴う原子力発電所の爆発という三重の三界となった東日本大震災の中で、飼育されていたペットだけでなく、ウマ、ウシ、ブタといった家畜の救出に際し、様々な場面で「命の線引き」が何度となく行われました。
原発事故が引き起こした警戒区域20km圏内の畜産現場の惨状については誰も納得をしていませんが、想定外の混乱の中で何が正しく何が間違いであったかは誰にも分かりません。

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原発避難区域に取り残されたいのちへの対応

立入りが制限された警戒区域は獣医療が無い地域となり、ライフラインが途絶え動物への福祉が極端に低下し数多くの家畜が餓死しました。

昔から、福島県浜通りの畜産は水田・畑作・果樹等との複合経営が多く、農家にとって家畜は少頭数ゆえに、個々の家畜との心理的関係は濃く、愛情に似た感情を抱いていたと推測されています。飼養者と心理的関係の強い動物を救うことは、飼養者(被災農家)を救うことであることも忘れてはならない事実です。
(「ご支援のお願い」について詳しくはこちら)

震災前は鈴なりに梨が実っていた果樹園。現在は牛が葉を食んでいる(2013年7月撮影)

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高線量地区での総合研究。研究者と農家が力を合わせ活動を行っている(2013年8月撮影)

多分野の研究者が集った組織としてできること

日本における人間以外の動物は、伴侶動物・産業動物・野生動物・展示動物・実験動物に大きく分類されますが、旧警戒区域に存在する牛はどれにも属していません。経済動物としての前途を絶たれている現在、わたしたちに何が出来るのかを考え、長期的視野に立ちマイナスをプラスに転じられるような仕事ができれば、閉塞状況に陥りつつある東日本の畜産を活性化できるのではないでしょうか。

(「研究者(役員)・獣医師」について詳しくはこちら)

低レベルの放射線が生体に与える影響
生体除染効果の検証
生存動物に対する健康管理
など、
今の福島でなければできない研究や活動であり、この情報は人間にも還元ができると考えています。原発事故が想定外ではなくなった現在、非常に重要な知見が得られると考えられています。

牧草地除染や生体除染の研究が進めば、遠い将来には畜産のできない地域は縮小していくでしょうが、明日の生活の糧を失った畜産農家にとっては死活問題です。これを対岸の火事とせず、福島浜通りの再生には、正しい理解と国の先を見越した施策及び支援が必要です。私たち研究者と獣医師には日本の農と食の安全を守っていく責務があります。
(「研究活動と目的」について詳しくはこちら)

[写真左] 顧問 : 伊藤 伸彦 北里大学名誉教授
[写真右] 理事・事務局長 : 岡田 啓司 岩手大学農学部

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【ご支援のお願い】支援金は牛の飼料や獣医療へ

震災から今日まで研究プロジェクト参加農家の方々は仮設住宅から片道1時間以上をかけて牧場に通い、手弁当で牛を飼い続けています。電気牧柵を整備したり、飼料を購入したりで、出費はあっても儲かることはありません。 わたしたち研究者も、手弁当とわずかな研究費でこれまでなんとかやってきました。研究会プロジェクトで飼養管理している牛は約200頭。牛1頭の飼料代は年間約20万円近くになります。可能な限り自生の野草を食べさせたとしても、毎年数千万円の飼育費用が生じます。農家や研究者だけで牛の生命を維持して研究を続けることは困難になりつつあります。 ひとつひとつの「いのち」に向き合い、生き残った牛たちを、"生かして活かす" 復興への道をつなぐ活動へのご支援をお願いします。
(「研究活動と目的」について詳しくはこちら)

【銀行口座】
みずほ銀行 赤坂支店
口座番号 2193555 (普通預金)
口座名称 原発事故被災動物と環境研究会


■「領収証」について 支援金(募金)の領収証が必要な方は、お問い合せフォームより、件名「領収証希望」内容欄へ募金した日、金額、郵便番号、住所、お名前、
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【事務局】
一般社団法人 原発事故被災動物と環境研究会
〒107-0052 東京都港区赤坂6-18-11 ストーリア赤坂103

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